チャレンジストーリー TOMODACHI ソフトバンク・リーダーシップ・プログラム

東日本大震災の被災地域である岩手・宮城・福島の高校生を、米国カリフォルニア大学バークレー校で開催される3週間の集中コースに招待する「TOMODACHIソフトバンク・リーダーシップ・プログラム」。
帰国した生徒たちが、本プログラムで学んだことを活かし実践してきた地域貢献活動など、さまざまな取り組みの一部をご紹介します。

「TOMODACHI ソフトバンク・リーダーシップ・プログラム」とは?

岩手のストーリー

2014年度参加

県内の高校生の心を一つに

岩手県内各所 大谷 文也さん他13名

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岩手県の内陸と沿岸地域で、震災に関する情報の差を感じた高校生たち。この情報の差が、震災に対する意識の差を生んでいるのではと考え、「まずは若者から意識の差を解消したい」と活動を始めました。復興のために力を尽くそうと沿岸部で活動する若者の取り組みやその思い、沿岸部の情報を新聞にまとめ、県内の全公立高校に配布する「TOMOrrow project」を実施しました。

大谷 文也さん他13名

2014年度参加

地元商店を元気にしたい

岩手県大槌町 佐々木 瞳さん

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自分の町が2040年までに消えてしまうかもしれない。その情報に大きなショックを受けた佐々木さんは、実家で営む商店をはじめ地元のお店が元気になることで、町を活性化できると考えました。商品をお届けするときに、自身のおすすめレシピと、商品にまつわる物語を手書きで添えた手紙を同封することでお客さまとのつながりを作り、商店のファンを増やす活動に取り組みました。

佐々木 瞳さん

2014年度参加

「仮設」ではなく「家」へ

岩手県釜石市 寺崎 幸季さん

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「自分たちが住んでいる場所を『仮設』ではなく『家』と呼んでもらいたい」
そんな思いから、釜石市で活動する一般社団法人三陸ひとつなぎ自然学校の協力を得て、仮設住宅の壁を手書きの絵が描かれたカラフルな磁石シートで飾るアクションプランを実現!仮設住宅の住民や地元の高校生だけでなく、全国から多くの人がこの活動に参加し、延べ6千枚の磁石シートが仮設住宅の壁に飾られました。

マグネットぬりえプロジェクト(Facebook)

寺崎 幸季さん

2013年度参加

子どもたちに防災を伝える

岩手県宮古市 佐々木 真琴さん

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震災で祖父母の自宅が全壊し、親戚も津波で失ってしまった経験から、「守れるはずだった命を守れなかった」という悔しさを感じた佐々木さん。帰国後、自身で「津波防災紙芝居『ちちんぷいぷい』“座らない・黙らない”」という防災教育のための教材を作りました。全国各地に足を運んでこの防災教材を用いた実演を行い、防災の大切さを伝えました。現在この教材は、タイなど海外でも活用されています。

佐々木 真琴さん

佐々木 真琴さん(写真中央)

宮城のストーリー

2017年度参加

地元の食材を
美味しく楽しく調理

宮城県気仙沼市 佐々木 梨花さん

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地元が大好きで、地元の美味しくて珍しい食材と、その食材を作ってきた地元の文化を、より多くの人に知ってもらおうと、料理教室を開催しました。復興公営住宅の集会所を借り、地域の方も招いて行われた料理教室では、地元の伝統野菜である「大島かぶ」を使った料理とお菓子を紹介。食材を紹介するための資料や、レシピを書いたカードは手作りし、地域住民との交流を深めました。

佐々木 梨花さん

2016年度参加

石巻に魔法をかける

宮城県石巻市 武田 真由子さん

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石巻市の魅力を同世代にも伝え、地域の人たちにも知ってもらうために、「石巻の四季」をテーマにしたドレスを高校生たちで制作し、お披露目するファッションショーを開催しました。ドレスのパーツを石巻の地元住民にも制作してもらうなど、石巻市民の手で作ったドレスができあがりました。ファッションショーには合計で約300人の地域の方が来場し、ドレスを観覧しました。

武田 真由子さん

2015年度参加

地元の魅力を海外の方へ

宮城県気仙沼市 齋藤 芽依さん

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海外の方に、地元気仙沼の魅力を知ってほしい、という思いから、高校生が訪問先を選び、英語で案内する海外観光客向けツアーを企画・実施しました。ツアーの運営を通じ、英語が十分にできなくても、ジェスチャーや、「観光」という共通の体験を通じて仲良くなれるということを経験しました。また、海外観光客をおもてなしする地元住民の様子を知り、案内をした高校生たち自身の地元愛も深まったツアーとなりました。

齋藤 芽依さん

2015年度参加

アプリを通じ
宮城の魅力を発信

宮城県仙台市 米村 詩枝菜さん

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仙台市に住む米村 詩枝菜さんは宮城県のいろいろな町を訪れ、魅力を知ってもらうために、各市町村の特長を表すオリジナルキャラクターを県内の全35市町村分デザインし、スタンプラリー形式で集める宮城県観光アプリ「GoTo」をプロデュース。石巻市で活動する一般社団法人イトナブ石巻がプログラミングをし、2016年7月にスマートフォンアプリがリリースされました。

米村 詩枝菜さん

2014年度参加

震災体験を次世代につなぐ

宮城県各所 伊藤 南さん他7名

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仙台市近隣に住む高校生が、宮城県内の被災地域に足を運び、被災地の実情を見聞きして発信する「TOMODACHI RAW VOICE」を立ち上げました。2015年3月に仙台市で行われた「第3回 国連防災世界会議」で、分科会の一部を担当。「TOMODACHIから宮城へ、宮城から世界へ」と題したトークイベントを開催し、震災後の高校生の活動について報告しました。

伊藤 南さん他7名

福島のストーリー

2016年度参加

地元農家と地域住民の
コミュニケーションを作る

福島県富岡町 佐藤 勇樹さん

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米国滞在中に「ファーマーズマーケット」を訪問し、農家と地域の住民が楽しそうに交流している様子を見て、衝撃を受けた佐藤さんは、「地元でも開きたい!」と考え、2017年夏に広野町で高校生主催のファーマーズマーケットを開催しました。農家と消費者をつなぐだけでなく、自分たちで野菜を作ることで、農家の考えを理解する取り組みも実施しました。

佐藤 勇樹さん

2014年度参加

浪江町の未来の当事者に

福島県浪江町 山本 幸輝さん

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原発事故の影響で故郷に戻れない浪江町の出身者として「故郷と向き合う怖さ」が自分の中にあったことを米国滞在中に発見した山本さん。「同級生にも同じ気持ちがあるかもしれない」という気付きから、同級生を集め「20年後の浪江町」をつくるワークショップを、3日間にわたって開催。「20年度の浪江町」のジオラマを同級生たちと制作し、浪江への思いを再確認する機会をつくりました。

山本 幸輝さん

2013年度参加

生産者と
消費者をつなぐツアー

福島県いわき市 岡田 健也さん

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放射能による風評被害で、福島の野菜が地元住民からも敬遠されてしまう状況を知り、「農家を助けたい、真実を知って安心できたら、地元の美味しい野菜を買ってもらえるはず」と考え、地元の友人たちと「TOMODACHIファーム」という農業体験ツアーを開催しました。ツアーでは、地元の農家から農作業について学んだり、野菜の収穫体験やワークショップ等の体験イベントを行いました。

岡田 健也さん

岡田 健也さん(写真左)

2013年度参加

地元商品の魅力をお届け

福島県相双地区 門馬 千紗さん他3名

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復興に向けて頑張っている人を知ってもらい、被災地とそれ以外の人の「つながり」をつくりたいと、2014年参加の生徒が中心となって、インターネット通販サービス「そうまうま定期便」を開始しました。年に4回、高校生がおすすめする地元の産品を、生産者の思いやレシピ、地元情報、高校生からの感謝状と共に発送しています。2014年10月に開始し、現在約200名のお客さまがいるサービスになりました。

門馬 千紗さん他3名

2012年度参加

被災地の高校生が
観光客誘致のツアーを企画

福島県いわき市 白岩 春奈さん

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2012年夏に本プログラムに参加した福島県いわき市の高校生たちが、この経験を生かして帰国後に立ち上げたのが「TOMOTRA」です。「TOMOTRA」は、TOMODACHI TRAVELの略称で、震災により観光客が激減した地元を盛り上げるため、大手旅行会社の株式会社エイチ・アイ・エス(H.I.S.)とSBGの協力の下、地元産業の体験や、地元の高校生が被災経験を話しながら観光地を巡るツアーを企画しました。

高校生による旅行ガイド「TOMOTRA」(Facebook)

白岩 春奈さん