条件付対価の条件充足に伴う、Tモバイル株式48.8百万株（1.1兆円相当）の無償での取得に関するお知らせ

当社は、2023年12月26日（米国時間）、T-Mobile US, Inc.（以下「Tモバイル」）に対して同社普通株式48,751,557株（以下「本株式」、2023年12月22日の終値ベースで7,591百万米ドル（1.1兆円^※1）相当）を発行するよう通知しましたのでお知らせいたします。

これは、Tモバイル、当社及びDeutsche Telekom AG（以下「ドイツテレコム」）の間で締結された2020年2月20日付のレターアグリーメント（以下「レターアグリーメント」）に規定された条件が2023年12月22日（米国時間）に充足されたことを受けたものです。条件の充足により、Tモバイルは当社またはその指定する関係会社に対し、Tモバイルの普通株式48,751,557株を無償で発行することになります（以下「条件付対価」）。Tモバイルは当社の通知から10営業日以内に当社100％子会社に対し本株式を発行する見込みです。

当社は2013年7月に2.1兆円（手元資金0.4兆円、借入金1.7兆円）を投じてSprint Corporation（以下「Sprint」）を子会社化しました。その後、2020年4月1日にSprintはT-Mobile US, Inc.と合併（以下「本合併取引」）し、その対価としてTモバイル株式及び条件付対価を受領しました。本株式を含むSprintへの投資に係る2023年12月22日現在のエクイティIRR（内部収益率）は25.5%に、MOIC（投下資本倍率）は8.1倍に達しています。詳細は「4. 投資のトラックレコード」をご参照ください。

条件付対価は、本合併取引完了日の2年後の応当日から2025年12月31日の期間に、NASDAQ Global Select MarketにおけるTモバイル普通株式の45日間の出来高加重平均価格が150米ドル以上（レターアグリーメントの規定に従って調整）となった場合、本株式を無償で取得できる権利です。なお、2023年9月25日、Tモバイルが2023年12月1日時点の株主に対して1株当たり0.65米ドルの現金配当を行うことを発表したため、レターアグリーメントの条項に従って、条件付対価の基準価格は当初の150米ドルから149.35米ドルに調整されました。

2020年4月1日の本合併取引完了時、当社は条件付対価の公正価値1,825百万米ドル（1,963億円）をSprint売却益の一部として連結損益計算書に計上するとともに、連結財政状態計算書の「デリバティブ金融資産」に計上しました。その後、公正価値の変動を連結損益計算書の「持株会社投資事業からの投資損益（投資に係るデリバティブ関連損益）」に計上してきました。2023年9月末現在の公正価値は5,666百万米ドル（8,475億円）です。

2023年12月22日（米国時間）に条件付対価の条件を充足したことから、条件付対価の2023年9月末の公正価値と同日の公正価値との差額1,925百万米ドル（2,740億円（注1）））を2023年度第3四半期（10-12月期）連結損益計算書の「持株会社投資事業からの投資損益（投資に係るデリバティブ関連損益）」に利益として計上します。また、条件充足に伴い条件付対価は株式受領権になり、本株式受領日までの公正価値の変動もあわせて「持株会社投資事業からの投資損益（投資に係るデリバティブ関連損益）」に計上します。このほか、本株式の受領日には連結財政状態計算書の「デリバティブ金融資産（株式受領権）」を公正価値（株価）で「投資有価証券」に振り替えます。同日以降の公正価値の変動は連結損益計算書の「持株会社投資事業からの投資損益（投資の未実現評価損益）」に計上します。

当社が毎四半期の決算発表時に公表しているNAV（時価純資産）の算出において、Tモバイルの株式価値には条件付対価の公正価値（2023年9月末現在：5,666百万米ドル（8,475億円））が含まれています。なお、2023年12月22日の終値に基づく株式受領権の公正価値は7,591百万米ドルです。