Exegerは、自然光のみならず、屋内の人工光などでも効率よく発電できる太陽電池「Powerfoyle」を開発・製造しています。Powerfoyleはリモコンや聴覚保護ヘッドセット、電子棚札などのIoT機器に組み込むことができ、温室効果ガスの排出を減らすとともに電池交換や充電の手間、廃棄物の発生を抑制します。
サステナビリティ
投資先のサステナビリティ
当社グループは、投資活動において投資先のサステナビリティへの対応状況を考慮することが、社会全体の持続的発展と当社グループの中長期的な投資パフォーマンスの向上に寄与するとの考えの下、以下のような取り組みを行っています。
投資プロセスへのESG(サステナビリティ要素)の組み込み
ソフトバンクグループ株式会社は、「ポートフォリオ会社のガバナンス・投資指針に関するポリシー」を定め、投資プロセスで考慮すべき投資先のガバナンスに関する基準を規定するほか、環境・社会要素に起因するリスクと機会の評価を行うことを明記することで、投資プロセスへのESGの組み込みを積極的に進めています。本ポリシーは、ソフトバンクグループ株式会社とその子会社※に適用されており、各社が具体的な運用計画の策定とその実行を進めています。
ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびソフトバンクグループ株式会社の子会社が管理するその他の投資子会社を含みます。ただし、上場子会社および規制上の理由からソフトバンクグループ株式会社、子会社、および関連会社による支配が禁止されている子会社およびその傘下の子会社は除きます。
ソフトバンク・ビジョン・ファンドにおけるESG(サステナビリティ要素)の組み込み
ソフトバンク・ビジョン・ファンドでは、以下のように投資プロセスにESGを組み込んでいます。
投資前デュー・デリジェンスおよびリスク評価
国際社会や当社グループの投資事業における重要性に鑑み、「責任あるAI」「気候変動」「人権(強制労働、差別・ハラスメント)」「ガバナンス」を投資前評価における重要トピックスとし、投資先候補におけるこれらの対応状況をデュー・デリジェンスを通じて確認し、リスクを評価して、その結果を投資判断に活用しています。なお、重要トピックスや評価方法については、外部環境や事業戦略の変化に応じて適宜見直しを行い、最新のサステナビリティ課題や評価観点を反映しています。
投資後モニタリングおよびエンゲージメント
投資後も継続的なモニタリングを通じて、投資先の状況を把握し、リスクの顕在化防止に努めています。特に重要トピックスに関しては、適切なエンゲージメント(対話)を通じて、投資先の取り組みに対する理解を深めるとともに、さらなる向上を促すことで、社会全体の持続的な発展と中長期的な投資パフォーマンスの向上を目指しています。
報告
ソフトバンクグループ株式会社は、投資プロセスや評価結果などについて、サステナビリティ委員会に加えて取締役会へも報告を実施し、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資プロセスにおけるESGの組み込み状況を把握・監督しています。
投資を通じたグローバル課題の解決とサステナビリティの実現
ソフトバンクグループ株式会社は、直接投資やソフトバンク・ビジョン・ファンドをはじめとする投資事業を通じて、AIの活用や革新的なテクノロジー・ビジネスモデルによって、気候変動や経済格差などのグローバルな課題の解決やサステナビリティの地球規模での実現に貢献しています。
サステナビリティ課題の解決に資する投資先の例
脱炭素化を加速させる次世代型太陽光発電所建設ソリューションの開発(Terabase Energy)
Terabase Energyは、大規模太陽光発電プロジェクトの変革に取り組むテクノロジー企業です。コスト削減・品質向上・大規模展開を可能にする統合型ソリューションを提供しており、同社のプラットフォームは、発電所の計画・設計から建設、運転に至るまで、プロジェクトのライフサイクル全体を支援します。同社はロボティクスとオートメーションを組み合わせた「現場工場方式*」を業界に先駆けて導入し、現場での建設を効率化しています。この次世代型の手法により、大規模太陽光発電プロジェクトの展開が加速され、世界的な脱炭素化の取り組みに大きく貢献しています。
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自動化された移動式の組立ラインに自律走行型の作業ロボットを組み合わせることで、太陽光パネルシステムの組立を現地で一元的に行い、発電所建設に工場レベルの効率性をもたらす手法
核融合による大規模かつ信頼性の高いカーボンフリーエネルギーの実現へ(Helion Energy)
Helion Energyは、クリーンで豊富なエネルギーを生み出す革新的な核融合技術を開発する企業です。世界的なエネルギー需要の増加と気候変動という人類の喫緊の課題を解決するために、持続可能でカーボンフリーな電力を大規模かつ広く安定的に供給することを使命としています。同社の革新的な核融合アプローチは、従来の非効率な蒸気サイクルの仕組みを必要とせず、核融合エネルギーを直接電力に変換します。この技術革新は、世界のエネルギーシステムを変革し、カーボンフリーな未来への移行を加速させる可能性を秘めています。
屋内の照明で発電可能な太陽電池の開発・製造(Exeger)
太陽電池「Powerfoyle」と同電池が組み込まれた
聴覚保護ヘッドセット
AIで加速する複雑な神経・自己免疫疾患治療のための精密医療(Neuron23)
Neuron23は、遺伝子に起因する神経疾患および免疫疾患に対し、個々人の遺伝子情報や疾患特性に基づいて最適な治療を行う精密医療を開発する、臨床開発段階のバイオテクノロジー企業です。同社は、ヒト遺伝学に関する知見に最先端の創薬とバイオマーカー・プラットフォーム*を組み合わせ、難治性疾患の原因にピンポイントに作用する標的治療の推進に先駆的に取り組んでいます。さらに、先進的な機械学習やAIを活用することで、治療効果を大きく変える可能性を持つ次世代治療薬の開発に向けた取り組みを推進しています。
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疾患の診断や治療反応の予測などに使用される、定量可能な生体内の分子や情報指標(バイオマーカー)を収集し、解析するための基盤
自動運転で変わる人々の移動方法(Nuro)
Nuroは、完全自動運転車の開発を通じてAIの力を実空間にもたらし、日常生活の人やモノの移動を変革するAIロボティクスのリーディングカンパニーです。同社は、自動車メーカーやモビリティー企業とのパートナーシップを通じて、自家用車や配車サービス、商用車の在り方を再構築しています。同社の技術は、より安全な道路環境の構築、温室効果ガスなどの排出量の削減、人々に貴重な時間を取り戻す、持続可能で効率的な交通の未来の実現を目指しています。