持株会社制の導入について

本日開催の取締役会において、当社は、平成11年4月1日よりソフト・ネットワーク事業を主体とする事業持株会社に移行し、出版部門、金融部門、総務人事部門を分社化することを決定いたしました。出版部門の分社化につきましては、平成11年2月上旬に開催予定の臨時株主総会において、全額出資子会社に対する営業譲渡に関する議案を付議する予定であります。なお、今回の事業持株会社制の導入につきましては、将来の純粋持株会社制への移行の一過程と位置付けており、諸条件が整備され次第、速やかに純粋持株会社制への移行について検討をすすめてまいります。

1.持株会社制の導入及び営業譲渡の趣旨

事業持株会社制を導入する最大の目的は、従来以上に企業価値を重視した経営を推進することにあります。この持株会社制の導入により、各事業における収益性及び経営責任を明確化するとともに、それらに応じた人事制度・給与体系・インセンティブプラン等を採用し、グループ全体の一層の経営効率化を図ります。また、当社の経営陣もグループ全体の経営方針策定により注力することで、経営資源の効率的配分や新規事業への参入といった経営判断を今まで以上に機動的かつ柔軟に行えるようになります。この結果、グループ全体のシナジー効果がより一層高まり、ひいては当社の企業価値の増大に資するものと考えております。

事業持株会社の傘下には、出版子会社、総務人事子会社、金融子会社の3社を、それぞれ当社の全額出資により設立いたします。

出版子会社は、当社の出版事業全般を移管し、コンピュータ関連の雑誌・書籍及びアミューズメント誌の出版、ZDNet Japan をはじめとするオンラインコンテンツの提供等を行う予定であります。また、傘下にソフトバンクフォーラム株式会社を収め、国内におけるコンピュータに関する各種展示会・会議等の企画・運営を行ってまいります。

総務人事子会社は、当社の総務・人事機能を移管してグループ内外の企業に対してサービスを提供する予定です。

金融子会社は、当社の経理・財務機能を移管してグループ企業に対する経理・財務サービスを提供するとともに、傘下にサイバーキャッシュ株式会社、モーニングスター株式会社、イー・トレード株式会社及びベンチャーファンド関連会社等をおき、電子決済サービス、投資信託の評価サービス、証券業務及び投資・運用事業等の総合金融サービスを行う予定であります。

2.出版部門の営業譲渡の日程(予定)

平成10年9月10日 営業譲渡に関する取締役会決議
平成11年2月上旬 臨時株主総会にて営業譲渡承認付議
平成11年3月1日 全額出資子会社設立、同社と営業譲渡契約締結
平成11年3月1日 全額出資子会社における臨時株主総会
平成11年4月1日 営業譲渡

3.出版部門の営業譲渡の内容

(1) 譲渡部門の内容

出版に係わる営業

(2) 譲渡資産、負債の項目及び金額

スワイプで横にスライドできます

平成10年3月31日現在
項目 資産 項目 負債
合計 1,126百万円 592百万円
棚卸資産 773百万円 前受金 274百万円
前渡金 48百万円 返品調整引当金 318百万円
その他の流動資産 31百万円
器具および備品 87百万円
建設仮勘定 8百万円
電話加入権 10百万円
投資有価証券 23百万円
子会社株式 40百万円
長期前払費用 106百万円
  • 出版部門に関する資産・負債のうち、現預金、売掛債権、買掛金、未払金(平成10年3月31日現在のそれぞれの残高は、1,007百万円、6,378百万円、4,039百万円、247百万円)は譲渡致しません。

(3)譲渡部門の売上高及び経常利益(平成10年3月期実績)

  • (i)譲渡部門の年間売上高 ----- 210億円
    平成10年3月期売上高(2,051億円)に占める割合 --- 10.2%

  • (ii)譲渡部門の年間経常利益 --- 20億円
    平成10年3月期経常利益(263億円)に占める割合 --- 7.6%

(4)譲渡価額及び決済方法

  • (i)譲渡価額 ------ 総額約5.34億円(予定)

  • (ii)決済方法 ------ 譲渡価額確定後、双方協議の上決定する

4.営業譲渡の相手会社の概況(予定)

スワイプで横にスライドできます

(1)商号 未定
(2)本店所在地 東京都中央区日本橋箱崎町24番1号
(3)代表者の役職氏名 代表取締役社長 岡崎 眞
(4)設立年月日 平成11年3月1日
(5)資本金 未定
(6)大株主 氏名又は名称 ソフトバンク株式会社
住所 東京都中央区日本橋箱崎町24番1号
所有株式数 未定
発行済株式数の総数に占める割合 100%
(7)事業の内容 出版業
(8)提出会社との関係 資本的関係 全額出資子会社
人的関係 提出会社の常務取締役が代表取締役をつとめる会社
取引関係 未定

5.営業譲渡に伴う当社への影響及び業績見通し

スワイプで横にスライドできます

第20期
(平成11年4月1日〜平成12年3月31日)
第21期
(平成12年4月1日〜平成13年3月31日)
売上高 199,800百万円
(△20,563百万円)
215,784百万円
(△23,247百万円)
経常利益 11,008百万円
(△2,202百万円)
10,583百万円
(△2,612百万円)
当期利益 6,422百万円
(△1,165百万円)
6,057百万円
(△1,585百万円)
一株当たり配当金 20円00銭 20円00銭
  • ※1
    ( )内は営業の譲渡による影響額であります。
  • ※2
    上記見通しは、営業譲渡の相手先である全額出資子会社からの収益(受取配当、受取利息、業務委託収入等)を考慮していないため、実際とは大きく異なる可能性があります。

出版部門の営業譲渡に伴って、平成11年度以降当社単体において売上高で9.3%程度、出版子会社からの収益(受取配当、受取利息、業務委託収入等)を全く考慮しない場合、経常利益で17.0%程度減少することも予想されます。ただし、連結ベースの当社の業績に与える影響は軽微であり、大幅な変動はないものと考えております。また、持株会社化による経営戦略の強化・効率化、新規事業参入の機動化は、経済環境の変化が著しい中、当社グループ全体のさらなる基盤の強化につながるものと確信しております。

以上

  • このページに掲載している情報は、作成日時点において入手可能な情報に基づくもので、予告なしに変更されることがあります。また、このページには将来に関する見通しが含まれていることがあり、これらはさまざまなリスクおよび不確定要因により、実際の結果と大きく異なる可能性があります。あらかじめ免責事項につき、ご了承下さい。

  • 公式Xアカウント
  • 公式LinkedInページ
  • 公式LINEアカウント