日本債券信用銀行の買収に関する覚書の締結について
オリックス 株式会社
東京海上火災保険 株式会社
本日、金融再生委員会より、株式会社日本債券信用銀行(以下、日債銀)の一括譲渡にかかる最優先交渉先として、ソフトバンク株式会社(東京・中央区、社長:孫 正義)オリックス株式会社(東京・港区、社長:宮内 義彦)および東京海上火災保険株式会社(東京・千代田区、社長:樋口 公啓)を共同出資者としたコンソーシアム(以下、コンソーシアム)が選定された旨の連絡を受けました。
この決定に従い、預金保険機構と日債銀およびコンソーシアムの3者間で、日債銀の譲渡に関する「覚書」が締結されました。この覚書には、今後、同覚書に基づき預金保険機構とコンソーシアムが日債銀の株式譲渡にかかる基本合意書の可及的速やかな締結に向けて誠実に努力し交渉していくこと、また預金保険機構はその間、コンソーシアムとのみ優先的に交渉すること等が明記されております。
コンソーシアムは日債銀の事業法人・金融法人・個人等の各顧客層における従来からの取引関係を基盤とした上で、以下の点を経営方針の柱と位置付け、新生日債銀の収益性・成長性を確立し、また維持することで、日本経済の発展に寄与したいと考えております。
善意かつ健全な借り手保護の精神を尊重した融資業務の運営を実行しつつ、リスクに応じたリターンが確保できる貸出資産の構築を推進する。
経営の透明性及び市場における信頼の回復と地位の向上を図る為にディスクロジャーを徹底する。
日債銀の主力顧客である中堅中小企業向けビジネスを維持強化する。
地域金融機関等の金融法人顧客層に対する様々なサービスの提供を通じ、取引関係を維持強化する。
新興企業に対しコマーシャルバンキング業務を通じ成長を支援すると共に、新興企業の育成に係わるベンチャーキャピタルへの投融資も展開する。
インターネット等のリモートアクセス技術を梃子にした新たな銀行業務を展開し、顧客の利便性の向上を追求する。
迅速な経営判断を基本として先進的なコーポレートガバナンスを導入すると共に、行内外の優秀な人材登用により機敏且つ分散型のフラットな組織体制を構築する。
新生日債銀の頭取につきましては元日本銀行理事の本間 忠世氏にお願いすることとなっております。なお、本間氏は1963年に日本銀行に入行され、前橋支店長、業務管理局次長、人事局次長、信用機構局長を経て、1994年から1998年まで理事を務められました。現在は、東京中小企業投資育成株式会社の副社長を務めておられます。
新生日債銀の取締役は10名程度を想定しております。取締役のメンバーにつきましては、財界のリーダー、学識経験者等の中から外部取締役を積極的に採用し、経営と執行の分離した先進的なコーポレートガバナンスを推進して参ります。なお、コンソーシアムの孫 正義、宮内 義彦、樋口 公啓の3代表は外部取締役に就任する予定です。
さらに、地域金融機関および外資系金融機関のパートナーの参画につきましては、コンソーシアムにて積極的に検討を行なっております。地域金融機関については、新生日債銀の地域金融ビジネスへの橋渡し役となり、シナジー効果が見込める先を、外資系金融機関のパートナーにつきましては主として新生日債銀に先進的な銀行業務ノウハウを提供できる先を中心に選考しております。
新生日債銀は大きな変革期にある日本の金融サービス業界におきまして、時代を先取りした先進的且つ顧客重視のサービスを提供することで、日本経済の新しい飛躍に貢献しうる安定した成長力のある銀行を目指すことを基本理念と致したいと考えております。
上述の基本理念と経営方針を具現化する為に、今後コンソーシアムは早期の基本合意に至りますよう最大限努力していく所存であります。関係者の皆様におかれましては、引続きご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
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