OpenAIへの追加出資に関するお知らせ

ソフトバンクグループ株式会社

ソフトバンクグループ株式会社(以下「当社」)は、2025年3月31日(米国時間)、米国の人工知能研究開発企業OpenAI Global, LLC(以下「OpenAI Global」)に最大400億米ドル(5兆9,808億円※1)の追加出資を行うこと(以下「本取引」)について、同社及びその関係会社(以下「OpenAI」と総称)と最終的な合意に至りましたので、下記のとおりお知らせいたします。当社は、本取引における最大400億米ドルの出資額のうち100億米ドルを外部投資家にシンジケーションする予定です。このため、当社の実質的な出資額は最大300億米ドル(4兆4,856億円※1)になる見込みです。
なお、当社が従来から掲げているLTV(Loan to Value:調整後純有利子負債÷保有株式価値で算出)や手元流動性に関する財務方針※2は不変です。

(※1)1米ドル=149.52円で換算

(※2)LTVを金融市場の平時は25%未満、異常時でも35%を上限として管理するとともに、今後2年分の社債償還資金以上の手元流動性を確保

1. 本取引の目的

パソコン、インターネット、ブロードバンド、スマートフォンと変遷してきた「情報革命」の中心がAI(人工知能)となった現在、当社は人類の進化のためにASI(Artificial Super Intelligence:人工超知能)を実現することを使命に掲げています。こうした中、その道程にあるAGI(Artificial General Intelligence:汎用人工知能)の実現に最も近いと見られるOpenAIを最重要パートナーと位置づけるとともに、AGIの恩恵を人類全体にもたらすという同社のミッションに共感し、2024年9月以降、ソフトバンク・ビジョン・ファンド2から同社へ合計22億米ドルの投資を行ってきました。

AGI及びASI実現にはOpenAIのAIモデルの進化が鍵となり、その進化のためには膨大な計算能力が不可欠です。そこで、当社はOpenAIのためにAIインフラストラクチャを米国内で構築する「Stargateプロジェクト」を同社とともに2025年1月21日に発表しました。これに合わせて、OpenAIのさらなる成長を支援するとともにその成長の果実を当社のNAV(Net Asset Value:保有株式価値-調整後純有利子負債で算出)に取り込んでいくため、このたび同社への追加出資を決定したものです。

2. 本取引の概要

 ファーストクロージングセカンドクロージング
バリュエーション
(プレマネー)
2,600億米ドル
出資額100億米ドルOpenAI, Inc.の営利子会社であるOpenAI Globalにおいて、同社の経済的分配構造(同社のLLC Agreementに定めるいわゆる「エコノミック・ウォーターフォール」)の廃止及び新会社の優先株式の発行等(以下「本出資条件」)が完了した時期に応じて、以下の金額
  1. 2025年末または特定の状況下では2026年の早い時期までに完了した場合、最大300億米ドル

  2. 2025年末または特定の状況下では2026年の早い時期までに完了しない場合、100億米ドル

シンジケーション出資額の最大100億米ドルを外部投資家にシンジケーション可能。ただし、上記2の場合、セカンドクロージングの100億米ドルはシンジケーション不可
出資時期2025年4月2025年12月
出資元当社または当社子会社
出資先OpenAI GlobalOpenAI Globalまたは本出資条件充足後に発足する新会社
取得する有価証券の種類転換持分権
  • 転換持分権は、本出資条件が充足された場合に発足する新会社の優先株式に転換される。

  • 当該優先株式は、IPOまたは上場に関連する取引に際して、自動的に新会社の普通株式へ転換される。

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3. OpenAI Globalの概要

(1) 名称OpenAI Global, LLC
(2) 所在地米国カリフォルニア州サンフランシスコ
(3) 代表者の役職・氏名CEO サム・アルトマン
(4) 事業内容全人類にとって安全かつ有益なAGIの構築を目標とする。
(5) 設立年月2015年12月(OpenAI GlobalをコントロールするOpenAI, Inc.の設立年月)

4. 本取引の主なスケジュール

本取引に係る当社取締役会決議※32025年3月27日(日本時間)
当社とOpenAI Globalによる最大400億米ドルの出資に関する契約締結2025年3月31日(米国時間)
100億米ドルの出資の完了2025年4月中旬(予定)
最大300億米ドルの出資の完了2025年12月(予定)

(※3)本取締役会決議においては、決議内容と矛盾しない範囲において、本取引及び本取引に係る契約に関する最終的な決定を代表取締役 会長兼社長執行役員の孫 正義並びに取締役 専務執行役員 CFO 兼 CISOの後藤 芳光に一任しました。

5. シンジケーション

当社及びOpenAIは大手機関投資家とシンジケーションの話し合いを始めており、最大400億米ドルの出資額のうち最大100億米ドルを外部投資家にシンジケーションする予定です。

6. 資金調達

本取引において2025年4月にOpenAI Globalへ支払われる100億米ドルについては、株式会社みずほ銀行をはじめとする取引金融機関からの借入により調達される予定です(シンジケーション分は差し引く予定です)。

7. 連結業績への影響

連結決算においては、OpenAI Globalまたは本出資条件充足後に発足する新会社の転換持分権は、FVTPLの金融資産に分類され、四半期ごとに公正価値で測定し、その変動額を「投資損益」として連結損益計算書に計上することになります。

以 上
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