年頭所感

ソフトバンクグループ 代表 孫 正義

まず、昨年の東日本大震災において被災された皆様へ、改めまして心よりお見舞い申し上げます。また被災地において復興支援に全力を尽くされている皆様には心からの敬意と感謝の意を表したいと思います。

震災において被害を受けたソフトバンクの通信網は、グループの総力を挙げ復旧活動を行いましたが、被災地の方々のお話をお伺いするにつれ、私どもが提供しております情報通信事業がいかに人々のライフラインになっているかを改めて痛感いたしました。通信網の整備は社会的使命である、との思いを全社で再認識し、更なる充実した通信網の構築に取り組んでいるところです。
被災地の皆様に対して一人の人間として出来ることは限られますが、ひとりひとりの想い、力を結集すれば、少しは何かのお役に立てるのでは、そんな思いで被災地復興を支援する財団を設立しました。また大きな被害をもたらした原発への依存を減らすため、自然エネルギー財団の設立やソフトバンクグループとしても自然エネルギー推進を支援する体制の構築など、微力ではありますが被災地の復興、そして日本の明るい未来の構築に貢献していきたいと考えています。

情報通信で人と人とをつなぐことで、心の安らぎであったり、より大きなエネルギーを発信する基盤を創ることができます。情報革命で人々を幸せにする、そんな思いで創業以来取り組んでまいりました。
私たちは早くからスマートフォンの可能性を確信し、携帯電話市場の転換を牽引してきました。いつでもどこでも誰とでも高付加価値の情報をやり取りできる、本格的なモバイルインターネットの時代が現実のものとなりつつあります。そしてこの流れは今後新興国も含め世界の潮流となるでしょう。昨年もインドや中国のインターネット企業などと資本提携しましたが、成長著しいアジアを中心としたパートナー企業と志を共有し、手をとり合って事業を展開していくことで世界の情報革命を牽引していきたいと考えています。

現在の情報社会では、かつて想像できなかったような新しいライフスタイルが次々に提示されていますが、情報革命はまだその端緒についたばかりです。今後も、皆さんが想像できなかったような未来を創造していく、考えるだけでワクワクしてきますし、着実に形にしていきたいと考えています。

昨年は、情報通信事業を展開する企業経営者として、また一人の人間として、多くのことを考えさせられた年でした。

そして今年、改めて情報革命にかける思いをより強くしています。情報革命を通じて、人々の悲しみを少しでも減らしたい、そして喜びを大きくしたい、ソフトバンクグループ全員でその思いを再度胸に刻みつけ、よりよい社会の実現に向けた牽引者となっていく所存です。

以上

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