ソフトバンクグループ株式会社は、世界で最もAIを活用するグループを目指し、攻めと守りの両面を意識した取り組みを進めています。その一環として、2023年4月に生成AI利用ガイドラインを制定したほか、2024年4月には当社グループの全役職員に適用される「ソフトバンクグループ行動規範」に責任あるAIに関するアクションステートメントを追加し、生成AIの積極的かつ適切な利用を促進しています。また、生成AIを活用したアイデアを募る当社グループ社員を対象とした「ChatGPTなど生成AI活用コンテスト」を開催するなど、グループ全体でAIの積極的な活用を推進しています。
サステナビリティ
責任あるAI
ソフトバンクグループは、常に情報革命の最先端に立って人々を幸せにすることを使命としています。現在その最先端にあるAIの恩恵を広く社会全体が享受できるよう、世界で最もAIを活用するグループを目指し、責任あるAIの実現に向けた取り組みを推進しています。
AIガバナンス確立に向けた取り組み
ソフトバンクグループらしいAIガバナンス
ソフトバンクグループ株式会社は、「責任あるAI」を優先して取り組むべきサステナビリティに関する重要課題(マテリアリティ)のうち最も優先度の高いマテリアリティとして特定し、適切なグループAIガバナンス体制の確立を目指しています。
その一環として、AIガバナンスの在り方を議論するため、グループ・リスク・コンプライアンス委員会(GRCC)の傘下にAIガバナンスワーキンググループ(WG)を設置しました。本ワーキンググループは、座長のチーフ・サステナビリティ・オフィサー(CSusO)と、社長室、法務、情報システムなどの関連部門、アーム、ソフトバンク株式会社、LINEヤフー株式会社、SBIAなどの主要なグループ会社のメンバーで構成されており、定期的にベスト・プラクティスの共有やAIガバナンスの在り方についての議論を行っています。今後も、変化の速いAIに対応し、攻めと守りのバランスの取れたAIガバナンス体制の確立に向けて取り組んでいきます。
AIガバナンスワーキンググループ体制図
攻めと守りを意識したAIの活用
コンテスト表彰式
グループ各社の取り組み
客観的で実効性の高いAIガバナンス(ソフトバンク株式会社)
ソフトバンク株式会社は、AIを適切に活用し顧客に安全・安心なサービスを提供するため、2022年7月に「ソフトバンクAI倫理ポリシー※」を制定し、専門部門を中心に適切なAIガバナンスの構築に取り組んでいます。本ポリシーに加え、AIの企画・運用・開発・委託における具体的なルールも整備し、チェックシートなども活用して実効性の高いガバナンスを実践しています。また、AIガバナンスの理解促進を図るため、全社員向けの基礎研修と、AIの企画、開発、運用などに関わる社員向けの応用研修も実施しています。さらに、AIガバナンスの取り組みについてまとめた社内ポータルサイトも開設しました。2024年3月には「AIガバナンス強化月間」を開催し、メルマガによる情報発信や社外講師を招いた講演会を開催するなど社内啓発も積極的に行っています。2024年4月にはAI倫理に係る各種課題の議論や提言を行うことを目的として、社外有識者が参画する「AI倫理委員会」を設置しました。今後も、本委員会での議論などを通じて、ユーザー視点を踏まえた、客観的で実効性の高いAIガバナンスを実現していきます。
2024年4月末現在でソフトバンク株式会社傘下のグループ会社72社に適用されています
生成AIの活用を促進するための取り組み(LINEヤフー株式会社)
Yahoo!きっず「マンガで学ぼう!AIガイド」
LINEヤフー株式会社は、2021年に前身となるZホールディングス株式会社において「AI倫理に関する有識者会議」を設置し、現在も継続的に開催しています。2022年には「AI倫理基本方針」を制定し、AI利用に関するガバナンスの方向性を宣言しました。2023年7月のチャット型生成AIツールの社内公開に際しては、「生成AI利用ガイドライン」の理解とeラーニングのテスト合格を条件に利用を承認することで、社員の適切なAI活用を促進しています。また、研修にも力を入れており、エンジニア向けの定期研修のみならず、全社員を対象としたAIガバナンス研修、効果的なプロンプトエンジニアリング※研修などを実施しています。さらに、子ども向けポータルサイト「Yahoo!きっず」において「マンガで学ぼう!AIガイド」を公開し、若年層のAIリテラシー向上に資する施策も推進しています。2024年2月には、報道関係者向けに社内外における生成AI活用に関する説明会を実施し、こうした取り組みをメディアを通じて広く開示しました。
AIに対して適切な質問や指示(プロンプト)を与えるための設計プロセス