Arm初のチップ製品となる「Arm AGICPU」は、AIデータセンターに求められる性能、スケール(大規模運用への対応力)、エネルギー効率を高水準で実現する設計となっています。複雑でコストのかかる自社チップの開発を行わずに、高性能かつエネルギー効率の高いコンピュートを導入したいという顧客ニーズに応えます。一般的なクラウド処理、GPUなどのAIアクセラレータと組み合わせるAIヘッドノード、エージェント型AIアプリケーションなど、性能、スケール、エネルギー効率が重視される幅広いワークロード向けに最適化されています。
株主・投資家情報(IR)
アームCEOメッセージ—ソフトバンクグループレポート 2026
新たなチップ事業を通じたビジネスモデルの拡張
Armは、スマートフォン、データセンター向けサーバー、自動車、IoT製品など何十億ものデバイスを支える基盤技術を提供する、世界で最も広く使われているコンピュート・プラットフォームです。その成長を支えるのは、テクノロジーデザインをライセンス提供し、ArmベースのCPU搭載チップの出荷に応じてロイヤルティー収入を得る、拡張性の高いビジネスモデルです。
Armの収益源は主に2つあります。一つは、顧客企業が自社チップの開発のためにArmのテクノロジーへアクセスする対価として支払う前払いのライセンス料、もう一つは、Armの技術を搭載したチップの出荷に応じて顧客企業が支払うロイヤルティー料です。チップはライセンス取得から開発、量産、出荷まで長い時間を要するため、現在獲得しているライセンス契約は将来のロイヤルティー収入につながる収益基盤となります。また、多くのチップは10年以上生産されるため、ロイヤルティー収入も長期にわたり継続します。
このビジネスモデルの事業成長は、半導体市場の拡大、各市場でのArmのシェア拡大、チップの高度化・複雑化という3つの要因によって牽引されています。特にチップの高度化・複雑化は、デバイス1台当たりのArm技術の利用拡大につながり、チップ当たりのロイヤルティーの上昇をもたらします。AIの急速な普及に伴い、より高度で複雑なワークロードへの対応が求められる中、顧客企業によるArmの最新アーキテクチャー「Armv9」や、複数のArm技術を組み合わせたコンピュート・サブシステム(CSS)の採用も拡大しています。これらは中長期的なロイヤルティー単価の上昇に寄与する重要な要素です。
こうした強固な収益基盤に加え、Armは新たな戦略フェーズへと移行しています。2025年度には、ビジネスモデルを拡張して完成品チップの開発・販売にも踏み出し、まずはAIワークロードに対応するデータセンター向けCPU「Arm AGI CPU」を発表しました。これは、顧客企業におけるArmの統合型ソリューションへの需要拡大に応える、Armのプラットフォーム戦略の自然な進化です。
Arm初のチップ製品となる「Arm AGICPU」は、AIデータセンターに求められる性能、スケール(大規模運用への対応力)、エネルギー効率を高水準で実現する設計となっています。複雑でコストのかかる自社チップの開発を行わずに、高性能かつエネルギー効率の高いコンピュートを導入したいという顧客ニーズに応えます。一般的なクラウド処理、GPUなどのAIアクセラレータと組み合わせるAIヘッドノード、エージェント型AIアプリケーションなど、性能、スケール、エネルギー効率が重視される幅広いワークロード向けに最適化されています。
今後の見通しとして、ArmはIPおよびCSS事業とチップ事業の双方の力強さを反映した5年間のガイダンスを示しています。2030年度には年間売上高約250億米ドルを見込み、その内訳はIP・CSS関連の収入が約100億米ドル、チップ関連の収入が150億米ドル以上となる見込みです。この業績予想は、AI関連市場に対する力強い需要に支えられています。
2025年度業績概要
2025年度の業績は、主要エンドマーケットでの堅調な需要と最新技術の採用拡大により、引き続き力強く成長しました。売上高は、ロイヤルティー収入とライセンスおよびその他の収入が増加し、前年度比22.8%増の4,920百万米ドルと、過去最高を更新しました。
ロイヤルティー収入は、需要増やシェア拡大、チップ当たりのArm技術利用数の増加により、前年度比20.5%増の2,613百万米ドルとなりました。特に、前世代「Armv8」から最新技術「Armv9」への移行が成長を牽引し、高性能アプリケーション領域を中心とするCSSの採用拡大も、チップ当たりロイヤルティー単価の上昇に貢献しました。また、ライセンスおよびその他の収入は、次世代チップ設計への需要や顧客企業のAI対応に向けた中長期的な開発計画を背景に、「アーム・トータル・アクセス」などの複数年契約が増加したことにより、前年度比25.4%増の2,307百万米ドルとなりました。こうした複数年契約の増加は、Armの売上高見通しの上ぶれと長期成長にも寄与しています。
これらの成長は幅広いエンドマーケットからもたらされています。スマートフォンおよび消費者向けデバイスではエッジでのAIのさらなる浸透が需要を支えました。クラウド分野では、ハイパースケーラーや法人顧客によるArmベースチップの導入が進み、引き続きシェアを拡大しました。自動車分野も引き続き有力な成長分野として、先進運転支援システム(ADAS)や初期段階の自動運転用途でのコンピュート需要の高まりが追い風となっています。
2025年度は引き続き長期戦略を下支えする研究開発投資を増やし、研究開発費は前年度比42.6%増の1,911百万米ドルとなりました。これは、次世代CPUアーキテクチャーの開発、CSSポートフォリオの拡充、初のチップ製品の導入を進めたことによるものです。なお、チップ開発を含む今後のロードマップに必要な投資の多くはすでに実行済みであり、今後数年間の営業レバレッジ改善に向けた基盤は整っています。また、こうした投資拡大にもかかわらずArmは高い収益性を維持しており、2025年度における売上総利益率は98.2%、営業利益率は43.0%となりました。
総じて、2025年度の業績は、Armのビジネスモデルの強靭性と成長ドライバーの持続性を改めて裏付けるものであり、今後の持続的かつ長期的な成長に向けた盤石な基盤が整っていることを示しています。
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1. 本ページに記載しているArmの売上高は、Arm Holdings plcの米国会計基準(U.S. GAAP)に基づく開示数値です。
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2. 研究開発費、売上総利益率および営業利益率は、Arm Holdings plc が定義するNon-GAAP指標であり、それぞれ調整後の数値を記載しています。
主要成長市場:エッジAI、クラウドAI、フィジカルAI
Armの成長は、3つの主要市場におけるAIの急速な普及により加速しています。これらの分野はいずれも大きな成長機会を有する拡大市場であり、Armのテクノロジーが中核的な役割を担っています。
エッジAI
スマートフォン・PC・IoT機器
エッジAIには、スマートフォンやPCに加え、AIワークロードを端末上で処理する幅広いコンシューマー向け機器や組み込み機器が含まれます。Armはすでにこの市場で主導的な地位を確立しており、Armの技術はスマートフォンの99%超で使用されているほか、その他多くのコンシューマー向けデバイスでも高いシェアを有しています。
AI機能が標準化するにつれ、より高い性能とエネルギー効率への需要が高まっています。これが「Armv9」への移行およびCSSの採用を促進しており、これらの技術を活用することで、顧客企業は開発期間を短縮しながら、より高度な機能を実現することが可能となります。また、パーソナルAIコンピューティングやインテリジェント・エッジ・システムといった新たなカテゴリーへの展開も期待されており、出荷台数の増加とロイヤルティー単価の上昇の両方につながると見込まれます。
エッジAIには、スマートフォンやPCに加え、AIワークロードを端末上で処理する幅広いコンシューマー向け機器や組み込み機器が含まれます。Armはすでにこの市場で主導的な地位を確立しており、Armの技術はスマートフォンの99%超で使用されているほか、その他多くのコンシューマー向けデバイスでも高いシェアを有しています。
AI機能が標準化するにつれ、より高い性能とエネルギー効率への需要が高まっています。これが「Armv9」への移行およびCSSの採用を促進しており、これらの技術を活用することで、顧客企業は開発期間を短縮しながら、より高度な機能を実現することが可能となります。また、パーソナルAIコンピューティングやインテリジェント・エッジ・システムといった新たなカテゴリーへの展開も期待されており、出荷台数の増加とロイヤルティー単価の上昇の両方につながると見込まれます。
クラウドAI
データセンター・ネットワーク機器
クラウドAIは、Armのビジネスユニットの中で最も高い成長を見せており、今後5年間の売上高成長に最も大きく寄与すると見込まれる領域です。これには、AIの学習および推論を支えるハイパースケール・データセンター、エンタープライズ向けインフラ、ネットワーク機器が含まれます。
AIデータセンターにおけるCPUの役割は、ますます重要になっています。特にAIエージェントの台頭によりワークロードが高度化する中で、CPUの性能とエネルギー効率に対する需要は大きく高まっています。Armの技術は、主要クラウドプロバイダーにおいてすでに広く採用されており、この機会を捉える上で優位なポジションにあります。加えて、新たなチップ戦略により、自社でCPUチップを開発することを望まない顧客に対して高性能かつエネルギー効率の高いCPUを提供することで、この成長機会をさらに取り込んでいきます。/p>
クラウドAIは、Armのビジネスユニットの中で最も高い成長を見せており、今後5年間の売上高成長に最も大きく寄与すると見込まれる領域です。これには、AIの学習および推論を支えるハイパースケール・データセンター、エンタープライズ向けインフラ、ネットワーク機器が含まれます。
AIデータセンターにおけるCPUの役割は、ますます重要になっています。特にAIエージェントの台頭によりワークロードが高度化する中で、CPUの性能とエネルギー効率に対する需要は大きく高まっています。Armの技術は、主要クラウドプロバイダーにおいてすでに広く採用されており、この機会を捉える上で優位なポジションにあります。加えて、新たなチップ戦略により、自社でCPUチップを開発することを望まない顧客に対して高性能かつエネルギー効率の高いCPUを提供することで、この成長機会をさらに取り込んでいきます。
フィジカルAI
自動運転車・ロボティクス
フィジカルAIには、自動運転車、ロボティクス、産業用システムなど、AIが実世界の環境で動作する市場が含まれます。これらは新興市場であり、大きな長期的成長のポテンシャルを有しています。
自動車市場では、Armの技術はすでに先進運転支援システム(ADAS)や車載インフォテインメント(IVI)で幅広く採用されており、ソフトウエア定義型車両(SDV)の開発においても中核的な存在になりつつあります。自動運転の高度化に伴い、車両1台当たりに必要なコンピュートは増加しています。こうした需要に対応するため、複数のArm技術を組み合わせたCSSの採用が拡大しており、ロイヤルティー単価の上昇に寄与しています。ロボティクス分野でも同様の傾向が見られ、高性能かつエネルギー効率の高いコンピュート・プラットフォームへの需要が高まっています。
フィジカルAIには、自動運転車、ロボティクス、産業用システムなど、AIが実世界の環境で動作する市場が含まれます。これらは新興市場であり、大きな長期的成長のポテンシャルを有しています。
自動車市場では、Armの技術はすでに先進運転支援システム(ADAS)や車載インフォテインメント(IVI)で幅広く採用されており、ソフトウエア定義型車両(SDV)の開発においても中核的な存在になりつつあります。自動運転の高度化に伴い、車両1台当たりに必要なコンピュートは増加しています。こうした需要に対応するため、複数のArm技術を組み合わせたCSSの採用が拡大しており、ロイヤルティー単価の上昇に寄与しています。ロボティクス分野でも同様の傾向が見られ、高性能かつエネルギー効率の高いコンピュート・プラットフォームへの需要が高まっています。
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本ページにおける情報は2026年7月27日現在のものです。
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